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「北九州港誕生」(終) ~ これからの北九州港


これからの北九州港

 現在の「港湾」では、従前の物流・旅客輸送などの機能に加え、環境や防災面において果たす役割についても期待が高まっています。
 北九州港は、成長著しいアジアに向き合う最前線に位置する「港湾」として、背後圏に立地する企業の経済活動と、「世界の環境首都」を目指す本市を港から支えるため、本港の目指すべき方向性を示した『北九州港長期構想』を策定し、4つの基本方針を定めています。

響灘地区「エネルギー産業拠点」のイメージ図

​響灘地区「エネルギー産業拠点」のイメージ図


​1)ものづくり産業を支える物流基盤としての港
 北九州港では、アジアとの近接性、既存ストック(港湾施設)や既存サービス(国内外の航路網)を活かして、「アジア輸送における国際拠点港湾」を目指しています。
 充実した国内フェリー・RORO航路網を有する新門司地区は、フェリーの大型化や東九州道の整備等の物流ネットワークの強化が進んでおり、自動車関連産業を中心とした物流関連企業の立地が促進されています。
 一方で、響灘地区は、現在までに、太陽光発電、風力発電、LNG基地など、様々なエネルギー関連産業が立地しており、今後も、バイオマス燃料集配基地やバイオマス発電所の立地、海域での洋上風力発電の展開などが見込まれています。同地区は、広大な産業用地、充実した港湾インフラ等の高いポテンシャルを有しており、立地が進む発電所から生じる未利用エネルギーを活用した新たな産業の誘致を促進し、全国有数の『エネルギー産業拠点』の形成を目指しています。特に、今後の成長が見込め、産業の裾野が広い風力発電関連産業については、風車部品の製造・輸送、風車の設置・メンテナンス等に対応する幅広い産業を同地区に集積し、アジアにおける『風力発電関連産業の総合拠点』の形成を目指して取り組んでいます。
 本港では引き続き、ものづくり産業の競争力強化や市民の豊かな暮らしを支えるため、国際競争力のある港づくりを目指します。

第1回北九州港事業継続推進連絡会

​第1回北九州港事業継続推進連絡会


2)災害に強く、いつも安全で、市民生活や企業活動を支える港
 北九州港では、大規模災害の際にも市民生活や企業活動を港から支えるため、耐震強化岸壁や臨海部地域防災拠点などのハード面の整備を実施してきました。
 さらには、被災時に全国からの迅速な復旧支援を可能にするため、北九州市とフェリー会社間における『災害時の輸送協力に関する協定』の締結や、被災時においても、港湾の重要機能が最低限維持できるよう、港湾関係者間の連絡体制の整備や行動計画の共有等を図るための『北九州港事業継続計画(北九州港港湾BCP)』の策定など、ソフト面の整備も促進しています。
 また、老朽化施設に対する計画的な維持管理の実施や既存埠頭の再編など、平時においても、市民や港湾関係者が安心・安全に活動できる海辺づくりの形成にも取り組んでいます。
 今後も防災機能施設の整備促進や、事業継続計画の見直しなど、大規模災害から地域を守り、安全・安心で質の高い市民生活の構築や安定した企業活動の実現等に貢献する港づくりを目指します。




響灘地区 風力発電施設

響灘地区 風力発電施設


​3)環境首都(環境モデル都市)にふさわしい港
 北九州港は、2002(平成14)年に広域的なリサイクル施設の立地に対応した静脈物流ネットワークの拠点となる港湾の一つとして、国から『総合静脈物流拠点港(リサイクルポート)』に指定されるなど、資源循環型社会の形成に努めてきました。
 現在は、温室効果ガス排出量の削減や枯渇する資源の利用率の低減等を目指し、低炭素社会の実現に向けて積極的に取り組んでいます。具体的には、臨海部の広大な用地を活かし、風力発電、太陽光発電等の導入による再生可能エネルギーの普及促進に向けて港湾空間を活用してきました。これまで、風力発電については、陸上に設置されており、響灘地区に、すでに12基の大型風力発電施設が設置されています。今後は、陸地よりも一般的に風速が大きく、広大な設置可能区域を擁する海域への『大規模洋上風力発電施設の導入』に取り組んでいきます。
 本港では、深刻化する地球環境問題に積極的に取り組む先進都市港湾として、今後も、資源循環型社会の形成、低炭素社会の実現、自然環境の保全・再生等を行い、本市が掲げる「世界の環境首都」にふさわしい港づくりを目指します。

クルーズ船「飛鳥II」

クルーズ船「飛鳥II」


​4)多くの人が憩い・賑わう港
 北九州港では、市民に親しまれる水際線の整備を促進するとともに、港の歴史的建造物や港湾の発展とともにつくられてきた近代化産業遺産群等の施設を活かした観光地としての魅力をあわせ持つ港づくりに取り組んできました。
 本港では、都市型観光拠点である門司港レトロ地区に近接する西海岸地区の岸壁においてクルーズ船の受入れに対応してきました。近年は、世界的にクルーズ船の大型化が進んでいますが、関門海峡に面し、潮流の影響が大きい西海岸地区では、大型船の入港が困難であるため、大型クルーズ船を利用した国際旅客需要の増加に対する新たな対応が求められていました。これらの問題に対応すべく、ひびきコンテナターミナルへの『大型クルーズ船の誘致』を検討しています。
 今後も本港では、市民が気軽に親しめる水際線を増やし、賑わいのあるウォーターフロント空間の創出を推進するとともに、社会的要請に対応しながら観光やレクリエーションの場を創出することによって、多くの人々が楽しめる交流・観光拠点の形成を目指します。